オルタネイティブボード・スタイル・マスターのTyler Warrenがデザインし、巨匠Terry Martinがシェイプする、コンセプトボード、"The Quadratic Formula"2009年〜彼が乗るロングといえば"One Fin Pin"そして、ショートといえばこの "Quadratic Formula"。
長い時間をかけ、HOBIEのトランジッションボード全モデルを乗り込み、2007年に完成したのが"Zipper"であったが、"Zipper"のワイドダイアモンドテイルの良さを体感しつつ、もう一方で開発されたのが、対照的な、このボード。
彼のシグネチャー DVD「Tyler Warren EXPERIMANT」の中で、この"Quadratic Formula"に乗りまくっている。そして、2009年の来日時も、日本に持参し、東北へのトリップで使用、この映像は、DVD THE JAPAN の中で見ることが出来る。
ディテールはというと、全体に、厚めに出来ていて、長さの割には非常に浮力を感じる、オルタネイティブな一本に仕上がっている。ノーズ部のボトム、はロール アップしていて、レイルもアップレイル、フォームのボトム側をロールしてシェイプすることにより、ノーズロッカーをシェイプでつけている。
その為、浮力のあるトランジッションボードの割りに、ホローなセクションでのテイクオフや、ターン時のオフザレイルもイージーにしている。 その後、ボトムはボードのセンター部分でもまだ軽くロールしている。 そして、レイルは、60/40〜70/30ではあるが、クラッシックロングボードのようなソフトなデザイン、このセンター部のボトムとレイルデザインは、まさにHULLのデザインからインスパイアされている。つまり、トリムサーフィンも可能なデザインになっている。
そして、テイル部分はというと、ラウンドテイルを採用し、ボトムはダブルコンケーブ、レイルはダウン〜エッジ、FINは文字通りクワッドと、モダンなディテールになっている。このディテールから、テイルでのサーフィンは、非常にモダンマニューバー中心になり、ラウンドテイルのソフトで早いレイルの入れ替えとクワッドの食いつきが、今までにないくらいの小さい半径で、スピードのあるクイックで、アングルの大きいターンを生んでいる。
テイル部は、デッキ側をシェイプし落とすことによって、ロッカーを押さえて、クワッドのフィンのくいをより助長している そして、クワッドながら、FISHのようなワイドテイルではなく、ラウンドテイルなので、両方のバックフィンが近く、ドライブよりもクイック差を重視している。
タイラーのライディングを見ても、グライド感のある、リラックスした動きと、シャープなテイルサーフィンの両方を上手く使い分けながら、あらゆるセクションを走り抜けているのが分かる。